書評?「おもてなしの経営学 -アップルがソニーを超えた理由」
目次に関してはasciiさんの公式ページを参考にした。
現物は手元にあるが紙より便利だったのでこちらも目を通すといいかも。
月刊アスキー編集部寺林様さんより格別のご厚意により献本御礼。
おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由について。
「書評」なんて立派なもんではないけどnaotakeなりの感想を。
同時にパラダイス鎖国も献本いただいたので別の機会に書かせて頂きたいと思う。
自分の中で未消化の部分が沢山あったので、エントリするまでに時間がかかってしまった。
"User Experience"に「おもてなし」を訳語として提案した私自身が、
まだまだおもてなし不足なのが恥ずかしい。
ちょっと長文エントリになりそうなのでここから先は「続きを読む」していただきたい。
第1章 おもてなしの経営学 もくじ
インラインコメントしていきます。
本書の内容に沿うカタチで。
この章は"Life is beautiful"のエントリと対応してるので、
内容が気になったら全部読めます。
おもてなしとしてブログへのリンクもつけましたのでどうぞ。
ここでは、"Life is beautiful"において交わされた議論が元で、
現代用語の基礎知識に「おもてなし」が収録されたエピソードについて。
以前書いたエントリの通りのエピソードだ。
私の紹介をしていただいている箇所の表記が「Naotake」になっていた。
satoshiさんにもなぜnaotakeの先頭が大文字なのか聞いたが、
出版社さまの配慮?とのこと。
私のnaotakeという呼称はあくまで全部小文字だ。
ちっぽけながら私のアイデンティティである。
・ユーザー・インターフェイスとユーザー・エクスペリエンスの違い
(リンクはLife is beautifulではなく、この章についての「空想新書」さんのエントリ。)
ここからsatoshi節。
UIだけではおもてなしは完結しない、という話だ。
さらっと読み進んでしまう箇所かも知れないが、
こういうところにおもてなしの秘訣が潜んでいることを忘れては行けない。
・なぜグーグルはYouTubeを買収しなければならなかったのか?
YouTubeが徹底した「サービス」の理念について書かれている。
実際問題AS番号の件やら接続料金の件やら、妥当な判断だったのだろうが、
本質は「サービス」として自分たちが行っている「おもてなし」を見つめて、
常に確信犯的に行動したYouTubeはやはり素晴らしいと噛み締めることが出来た。
これも結局は投げかけなのだと思う。
本当にソウルがこもっているモノって、きちんとしたエゴが必要なんだと、
naotakeは確信している。
ちなみに「naotakegymnasium おもてなし」でググると出てくるのは、
おもてなし回帰線というエントリだ。
最初に「エゴイストであること。」と書いた。
「もの」づくりとは少し違うのだろうけれど、サービスを作る上で、
忘れては行けない原点をまた思い出すことができた。
これこそ「おもてなし」なんかよりずっとすごい言葉だと思う。
自己満足を他己満足に出来ていないことの示唆。
Chicagoに居た頃の反省の弁も聞けます。
Widows95を最初に使ってとまどったのは確かにdirect manupulationだったなぁ。
・コンシューマー・エレクトロニクス業界の将来像
(リンク先は一見無関係ですが参考。)
これはMS出身者らしい考察だなぁと。
本当はもっと雑多なもの、はんぱもの、コモディティなモノの中に
もっとここで探してた答えが見つかる気がしてたりする。
あんまり詳しく書けないけど、任天堂の意思決定の面白さってすごいと思う。
いいと思うアイデア、行動に対して悪い躊躇は一切なくて、
考え抜いた「足りなさ」を我慢出来る手腕は学ぶところが多すぎる。
・iPhoneのどこがそんなに革命的なのか
(これまたリンク先は一見無関係ぽいですがnaotake的にはこれを嫁というカンジ)
これこそ最近iPhoneエントリが多い理由だ。
あっさりよく書けるものだなと思った。
・アップル・コンピューターが社名を「アップル」に変更した理由
QuickTakeを出した頃から、アップルだったのを正しただけだとnaotakeは思う。
もっと言えば、私の中でのappleはQuickTimeという考え方を普及させたという功績と、
それらを本当に使えるモノとして提供したという二つの点で素晴らしい。
・アップルはApple TVでいったい何を実現しようとしているのか
ご存知の通り、naotakeはかつてVOD専業会社に籍を置いていた。
Apple TVが実現しようとしているのは、
ここで書かれていることだけに留まらないとnaotakeは思う。
もっと言えば、ここでもiPhone的な囲い込みにAppleが成功するとしたら、
全てのIPTV関係者は吊ってよし、だ。
予想通りだが、第1章だけでけっこう長文になってしまった。
それにしてもblogの再録とは言え、けっこう加筆修正と解説を加えながら、
種明かしをしている手法は面白い。
元々のブログですでに工夫とおもてなしを尽くしたものを、
換骨奪胎してさらっと現状を振り返る、または理解させる導入部として良くまとまっていた。
テクノロジやネット業界などにそこまで興味のない人にでも、
satoshiさん自身が何を考えているのかをわかってもらいたいという愛情を感じた。
第2章 ITビジネス蘊蓄(うんちく)
これは、satoshiさん自身が月刊アスキーで連載していたのの再録。
「すべてはサービスになる」に思いが込められていると感じた。
プロダクトやソフトウェアがあるからサービスがあるのではなくて、
サービスを実現するためにそれらを用意して行く。
この思いを貫くことが、これからの時代のみんなの生き方なんじゃないの?
と語りかけられているように感じた。
「IT」っていうとなんだかイロものっぽい印象を払拭するのに一助を、
という姿勢はたのもしいです。はい。
第3章 特別対談
ひろゆこ、ふるかわさん、モッチー(敬称略)との対談。
ひろゆきのひろゆきらしさ、MS時代の思い出話、色んな意味で梅田望夫。
そんなカンジです。
けっこうみんなこの対談には感心してたもようですが、
dankogaiとsatoshiさんの対談の方が個人的には読みたかったかもです。
最後が対談より最初が対談という構成の方が良かった気がするとも思ったけど、
1-3-2と読むのがスッキリして良いかも。
対談で終わるのは割とワケが分からなかったです。
後半に向かってBuzz度が上がって行くのが面白いって事なのかな?
何にしても感じるのは、satoshiさんが希有な「現役のひと」であること。
そして、その精度と姿勢はますます磨きがかかっているということ。
ファンが沢山居るのもうなずける、「おもてなし」の第一人者なのだなぁ、ということ。
こないだ会った時「もう一回くらい世界を変えたい」とサラっと言ってたのが、
実は一番感動的だったんだけども。
naotakeはまだ何もなしえていない。
がんばろ。

